スキルアップを無駄にしない！あなたの努力を昇進・昇給につなげるアピールの科学

資格取得そのものをアピールするのではなく、「その資格の知識を活かして、どのように業務に貢献できるか」をセットで伝えることが重要です。例えば、「日商簿記2級を取得しました。この知識を活かして、現在の経費処理プロセスの非効率な点を洗い出し、改善案を提案したいと考えています」といった形で、資格はあくまで手段であり、目的は業務への貢献であることを示しましょう。

無理に派手なアピールをする必要はありません。まずは、日報や週報に「学びと実践」を一行加える、困っている同僚を自分の知識でそっと助ける、といった小さなことから始めてみましょう。大切なのは、自己主張ではなく「貢献」です。貢献を積み重ねていけば、あなたの価値は自然と周囲に伝わっていきます。

上司が協力してくれない場合、その理由を考えてみましょう。「現在の業務で手一杯で、新しいことを始める余裕がない」「スキルアップの重要性を理解していない」などが考えられます。まずは、あなたのスキルアップが「上司のメリット」にも繋がることを示すのが有効です。「このスキルを身につければ、上司の悩みを解決できます」といった視点で説得してみましょう。

いくつかの原因が考えられます。①アピール内容が、会社の求めている方向性とズレている。②成果が客観的な数値で示されておらず、貢献度が伝わっていない。③アピールの仕方が一方的で、周囲の共感を得られていない。④そもそも会社の評価制度が硬直化している。まずは、信頼できる上司や先輩にフィードバックを求め、何が足りないのかを客観的に分析してみましょう。

就業規則で副業が認められているのであれば、アピールすること自体に問題はありません。ただし、本業への貢献に繋がることを明確に示せないと、「副業にばかり力を入れている」とネガティブな印象を与えかねません。「副業で培った〇〇のスキルを、本業の△△に活かせると考えています」というように、あくまで本業への貢献を軸に話すことが重要です。

境界線は「目的」にあります。目的が「自分を良く見せること（自己満足）」であれば、それは「自慢」と受け取られます。一方、目的が「チームや会社を良くすること（組織貢献）」であれば、それは「前向きなアピール」と受け取られます。常に「これは誰のためになるのか？」を自問自答し、貢献の意志を明確に伝えることが、自慢と思われないための鍵です。

リモートワークでは、意識的にコミュニケーションの量を増やす必要があります。チャットツールでの積極的な情報共有や、テキストだけでは伝わりにくい提案をビデオ会議で話す機会を設けてもらうなど、能動的に発信の場を作りましょう。また、日報や週報、オンラインでの1on1の重要性は、対面以上に高まります。これらの機会を最大限に活用し、自分の仕事ぶりを可視化する努力が不可欠です。