VERSANT完全攻略ガイド|AIテストのスコア・対策・TOEIC換算を専門家が徹底解説

目次

この記事のポイント

  • AIによる客観的評価:人間の採点官によるブレがなく、発音、流暢さ、語彙、文章構文を公平に自動採点
  • 約20分の短時間受験:スマホやPCから24時間いつでもどこでも受験可能で、結果も数分でわかる
  • 実践的なビジネス英語力:「英語を聞いて即座に話す」能力を測るため、実際のビジネスシーンに近い英語力がわかる
  • 詳細なスコアレポート:総合スコアだけでなく、4つのサブスキルごとの弱点を可視化し、具体的な対策に繋げられる
  • グローバルな信頼性:TOEICやTOEFLと並び、世界中の企業や政府機関で導入されている信頼性の高い指標
  • 明確なTOEICスコア換算:自身のスピーキング力をTOEIC L&Rスコアのレベル感と比較して把握できる

VERSANTは、単なる知識量ではなく、「英語を聞いて、瞬時に理解し、適切に話す」という、実際のコミュニケーションで不可欠な能力を測定します。AIによる自動採点システムは、人間の採点官が持つ主観や先入観を完全に排除し、あなたの英語力を極めて客観的なスコアとして提示します。

この記事では、VERSANTとは何かという基本情報から、スコアの詳細な分析、TOEICとのスコア換算、そして目標スコアを達成するための具体的な対策方法まで、どこよりも詳しく、そして分かりやすく解説します。

この記事を最後まで読めば、あなたは以下の状態になれるはずです。

VERSANTとは?世界基準のAI英語スピーキングテストの全体像

  • 英国Pearson社開発の信頼性の高い英語コミュニケーション能力測定テスト
  • 国内500社以上が導入し、ソフトバンクや楽天などグローバル企業で活用
  • AI技術による公平で一貫性のある自動採点システム
  • 24時間365日受験可能で、約20分という短時間で完了

VERSANTは、英国に本拠を置く世界最大級の教育サービス企業「Pearson(ピアソン)社」によって開発された、信頼性の高い英語コミュニケーション能力測定テストです。日本では日本経済新聞社が事業を展開しており、その信頼性と利便性から、ソフトバンクグループや楽天、日本IBMといった名だたるグローバル企業をはじめ、国内500社以上が導入しています。

VERSANTがこれほどまでに支持される理由は、そのユニークな特徴にあります。

最先端AIによる高精度な自動採点

VERSANTの最大の特徴は、AIによる自動採点システムです。音声認識技術や自然言語処理技術を駆使し、受験者の解答を以下の4つのスキル項目で評価します。

  • 文章構文 (Sentence Mastery): 文法的に正しい文章を組み立てる能力
  • 語彙 (Vocabulary): 状況に応じて適切な単語を使う能力
  • 流暢さ (Fluency): 自然なスピードとリズムで、よどみなく話す能力
  • 発音 (Pronunciation): ネイティブスピーカーが理解できる正確な発音能力

これにより、採点官の主観による評価のブレをなくし、常に公平で一貫性のあるスコアを提供します。

いつでもどこでも約20分で受験可能

従来の英語テストのように、指定された日時に会場へ足を運ぶ必要はありません。VERSANTは、スマートフォンアプリやPCのウェブブラウザを使って、24時間365日、好きな場所で受験できます。テスト時間は約20分と非常に短く、多忙なビジネスパーソンでもスケジュールを調整しやすいのが大きなメリットです。

試験後わずか数分で結果がわかる

AIによる自動採点のもう一つの利点は、そのスピードです。テストが終了すると、わずか数分後には詳細なスコアレポートがオンラインで確認できます。これにより、学習の進捗を即座に把握し、次の対策へとスムーズに移行することが可能です。

ビジネスシーンを想定した実践的なテスト内容

VERSANTの出題形式は、「英語の音声を聞き、即座に英語で応答する」という形式が中心です。これは、電話会議やプレゼンテーションなど、実際のビジネスシーンで求められる英語の瞬発力や対応力を直接的に測定するために設計されています。ペーパーテストでは測れない、真のコミュニケーション能力が明らかになります。

これらの特徴により、VERSANTは単なる英語テストの枠を超え、個人の英語力証明、企業の採用・研修、そして英語学習者自身の学習効果測定ツールとして、幅広く活用されているのです。

VERSANTスコアの仕組みとレベル分けを徹底解説

  • 20点から80点の範囲で総合スコアを算出
  • 4つのサブスコア(文章構文・語彙・流暢さ・発音)で弱点を明確化
  • CEFR(国際標準規格)との対照でレベル把握が容易
  • TOEICスコアとの換算で現在の立ち位置を理解

VERSANTのスコアは、あなたの英語スピーキング能力を非常に客観的かつ多角的に示してくれます。スコアレポートを正しく理解することが、効果的な対策への第一歩です。

総合スコアと4つのサブスコア

VERSANTのスコアは、20点から80点の範囲で採点されます。この総合スコアは、以下の4つのサブスコアを総合的に評価して算出されます。

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サブスコア評価する能力スコアアップのポイント
文章構文文法的に正しい文章を組み立て、話す能力。語順の正確さや時制の一致などが評価される。中学レベルの文法を瞬時に使えるように反復練習する。口頭英作文(瞬間英作文)が有効。
語彙文脈に合った適切な単語を理解し、使用する能力。単語の知識量だけでなく、使いこなせるかが問われる。単語を覚える際に、必ず音声とセットでインプットする。例文の中で使い方を覚えることが重要。
流暢さ自然なペースとリズムで、スムーズに話す能力。不自然な間やためらい、言い直しは減点対象となる。シャドーイングや音読を通じて、英語特有のリズムやイントネーションを身体に染み込ませる。
発音母音や子音、アクセント、イントネーションなどがネイティブスピーカーにどの程度正確に伝わるか。自分の発音を録音して客観的に聞く。発音矯正アプリや専門家の指導を受けるのが効果的。

総合スコアだけでなく、これら4つのサブスコアを確認することで、自分の強みと弱点を具体的に把握できます。例えば、「流暢さは高いが、文章構文が低い」という場合、文法知識の定着と瞬間的なアウトプット練習に集中すべき、という明確な対策が見えてきます。

スコアのレベル感とCEFRとの対照

VERSANTのスコアは、語学力の国際標準規格である**CEFR(ヨーロッパ言語共通参照枠)**と高い相関性があります。これにより、自分のスピーキング力が世界的に見てどのレベルにあるのかを客観的に把握できます。

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VERSANTスコアCEFRレベルレベルの目安
79 – 80C2ネイティブレベル。あらゆる状況で、複雑な内容を正確かつ流暢に表現できる。
69 – 78C1上級者。専門的な議論や交渉が可能。表現の幅が広く、ニュアンスも伝えられる。
58 – 68B2中上級者。ネイティブと対等に議論ができる。海外部門での業務遂行が可能。
47 – 57B1中級者。英語でのビジネスが可能になるレベル。海外出張や赴任の最低ライン。
36 – 46A2初級者。身近なトピックについて、簡単な日常会話ができる。日本人の平均はこのあたり。
20 – 35A1入門者。挨拶や自己紹介など、非常に基本的な表現ができる。

多くのグローバル企業が海外赴任の基準としてB1レベル(VERSANT 47点)以上を求めています。まずはこの47点を最初の目標とし、次にネイティブとスムーズに議論できるレベルである**B2(58点)**を目指すのが一般的な目標設定となります。

VERSANTとTOEIC®・TOEFL®の決定的違いは?スコア換算と目的別使い分け

  • VERSANTはアウトプット(話す力)、TOEICはインプット(聞く・読む力)を測定
  • VERSANT47点がTOEIC550点に相当、780点以上でもスピーキング力は別次元
  • グローバル企業の採用基準では両方のバランスが重要視される傾向
  • 実践的な会話力証明にはVERSANT、基礎的英語力証明にはTOEICが適している

英語力を測るテストとして、日本ではTOEIC® L&R TESTが圧倒的な知名度を誇ります。では、VERSANTはTOEIC®やTOEFL®と何が違うのでしょうか。それぞれの特徴を理解し、目的に応じて使い分けることが重要です。

VERSANTとTOEIC® L&R TESTの比較

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項目VERSANT スピーキングテストTOEIC® Listening & Reading Test
測定スキルスピーキング、リスニングリスニング、リーディング
テスト形式PC/スマホでの対話形式(AI)マークシート形式
テスト時間約20分約2時間
評価の主眼アウトプット能力(話す力)インプット能力(聞く・読む力)
結果の速さ数分後約17日後(オンライン)
強み実践的な会話能力、瞬発力を測定語彙・文法の知識量、情報処理能力を測定
弱み読み書きの能力は測定できないスピーキング能力は測定できない

最大の違いは、VERSANTが**アウトプット(話す力)を測るのに対し、TOEIC® L&Rはインプット(聞く・読む力)**を測るテストである点です。

そのため、「TOEIC®は900点以上なのに、VERSANTのスコアは40点台だった」というケースは珍しくありません。これは、日本の英語教育がインプット重視であることの表れであり、知識として知っていることと、実際に使えることの間に大きな隔たりがあることを示しています。

VERSANTスコアとTOEIC®スコアの換算表

Pearson社は、VERSANTとTOEIC® L&Rスコアの公式な換算データを提供しています。これはあくまで統計的な目安ですが、自分の立ち位置を把握する上で非常に参考になります。

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VERSANTスコアTOEIC® L&Rスコア目安
79 – 80
69 – 78945 – 990
58 – 68785 – 940
47 – 57550 – 780
36 – 46225 – 545
26 – 35120 – 220

注目すべきは、ビジネスで英語が使える最低ラインとされるVERSANT 47点が、TOEIC®では550点に相当する点です。TOEIC®で780点以上を取得していても、VERSANTでは57点に満たない可能性があることを示唆しています。これは、高い読解・聴解能力が必ずしも高いスピーキング能力に直結しないことを明確に示しています。

目的別のテスト使い分け

VERSANTがおすすめな人

  • 実践的なスピーキング力を客観的に証明したい人
  • 外資系企業への転職や海外赴任を目指している人
  • 自分のスピーキングの弱点を具体的に分析し、学習対策に活かしたい人

TOEIC® L&Rがおすすめな人

  • 就職・転職活動で、基礎的な英語力を幅広くアピールしたい人
  • 昇進・昇格の要件としてスコアが必要な人
  • 英語のインプット力(語彙、文法、読解、聴解)を総合的に測りたい人

結論として、これからのグローバル社会で活躍するためには、インプット能力を測るTOEIC®と、アウトプット能力を測るVERSANTの両方のスコアをバランス良く高めていくことが理想的と言えるでしょう。

VERSANTスピーキングテストの出題形式をパート別に完全分析

  • 約20分間で合計63問、6つのパートに分かれた構成
  • 各パートは異なる角度から英語のスピーキング能力を測定
  • 復唱(Repeat)パートが16問と最も多く、重要度が高い
  • 自由回答パートでは40秒以内での論理的な回答構成力が求められる

VERSANTスピーキングテストは、約20分間で合計63問が出題されます。テストは6つのパートに分かれており、それぞれ異なる角度から英語のスピーキング能力を測定します。効果的な対策のためには、各パートの形式と評価ポイントを正確に理解することが不可欠です。

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パート名称問題数内容主な評価スキル
A音読 (Read Aloud)8問画面に表示される文章を音読する。流暢さ、発音
B復唱 (Repeat)16問聞こえてきた英語の文章をそのまま繰り返す。文章構文、流暢さ、発音
C質問 (Questions)24問簡単な質問に単語または短い句で答える。語彙、リスニング力
D文の構築 (Sentence Builds)10問3つの語句を聞き、それらを使って文章を作る。文章構文、流暢さ
E話の要約 (Story Retelling)3問短い話を聞き、自分の言葉で要約して話す。リスニング力、文章構文、語彙
F自由回答 (Open Questions)2問個人的な意見や経験を問う質問に40秒で答える。総合的なスピーキング能力

パートA:音読 (Read Aloud)

画面に表示された短い文章(10〜20語程度)を読み上げるパートです。ここでは、英語らしいリズム、イントネーション、そして個々の単語の正確な発音が評価されます。ただ読むだけでなく、意味の塊を意識してポーズを置いたり、感情を込めて抑揚をつけたりすることが高スコアの鍵です。

パートB:復唱 (Repeat)

テストの中で最も問題数が多いパートです。3〜15語程度の文章が一度だけ読み上げられ、それを聞こえた通りに復唱します。短い文章は正確に、長い文章は意味の塊を捉えて記憶し、再現する能力が問われます。このパートは、リスニング力と短期記憶力、そして正確な発音・流暢さを総合的に測る重要なセクションです。

パートC:質問 (Questions)

「What is the opposite of “hot”?」のような簡単な質問に対し、「Cold」のように単語または短い句で即座に答えるパートです。ここでは語彙力とリスニングによる瞬間的な理解力が試されます。質問は「A or B」の選択形式や、「What do you call…?」のような知識を問う形式など様々です。

パートD:文の構築 (Sentence Builds)

「was / Mary / school to」のように、バラバラにされた3つの語句が聞こえてきます。これらを正しい語順に並べ替え、「Mary was to school」のように完全な文章にして回答します。文法知識、特に基本的な文型を瞬時に組み立てる能力が直接的に評価されます。

パートE:話の要約 (Story Retelling)

30秒程度の短いストーリーを聞き、その後30秒以内でその内容を自分の言葉で要約するパートです。聞いた内容の要点を正確に把握するリスニング力と、それを簡潔かつ正確な英語で再構成する能力が求められます。5W1H(いつ、どこで、誰が、何を、なぜ、どのように)を意識して聞くことが対策のポイントです。

パートF:自由回答 (Open Questions)

「家族についてどう思いますか?」といった個人的な見解を問う質問や、「難しい決断をした経験について話してください」といった経験を問う質問に対し、40秒間で自由に話すパートです。論理的な構成力、表現の豊かさ、そして制限時間内に話をまとめる能力など、総合的なコミュニケーション能力が評価されます。

【スコア別】VERSANT対策の完全ロードマップ|初心者から上級者までの勉強法

  • 現在のレベルに応じた適切な対策を行うことが効率的なスコアアップの鍵
  • 初級者(〜46点)は基礎固め、中級者(47-57点)は瞬発力強化に集中
  • 中上級者(58点以上)は表現の質と論理性の向上を目指す
  • 全レベル共通で公式サンプルテストの活用が必須

VERSANTのスコアを効率的に上げるためには、現在のレベルに応じた適切な対策を行うことが不可欠です。ここでは、目標スコア別に具体的な学習ロードマップを提示します。

フェーズ1:〜46点(初級者)目標は「英語の基礎体力」の構築

このレベルでは、まず英語の土台を固めることが最優先です。難しい応用練習よりも、基本的な知識を確実に定着させ、自動的に使えるようにするトレーニングに集中しましょう。

1. 発音の基礎を徹底する

やるべきこと: 発音記号を一つ一つ学び、正しい口の形や舌の位置を覚える。母音と子音の違いを明確に意識できるようにする。

おすすめ教材: YouTubeの発音解説動画(例:「Atsueigo」)、発音矯正アプリ(例:「ELSA Speak」)。アプリを使って自分の発音をAIに評価してもらい、フィードバックを得るのが効果的です。

2. 中学レベルの文法と語彙を完璧にする

やるべきこと: 中学3年間で習う英文法を総復習し、例文を何度も音読して口に馴染ませる。基本的な単語(約1500語)を、意味だけでなく発音とセットで覚える。

おすすめ教材: 『中学校3年間の英語が1冊でしっかりわかる本』、単語帳『DUO 3.0』(基礎セクション)。

3. 「復唱(リピーティング)」を毎日行う

やるべきこと: パートB対策として、短い英文を聞いて、スクリプトを見ずにそのまま復唱する練習をします。最初は1〜3語の短いフレーズから始め、徐々に長くしていきましょう。

ポイント: 正確に再現することに集中し、できなければ何度も聞き直す。これにより、リスニング力と短期記憶力が鍛えられます。

フェーズ2:47点〜57点(中級者)目標は「英語の瞬発力」の強化

基礎が固まったら、次は英語を「瞬時に」処理し、アウトプットする能力を高めるフェーズです。ビジネスで通用する最低ラインである47点以上を目指します。

1. シャドーイングを習慣化する

やるべきこと: 英語の音声を聞きながら、0.5秒ほど遅れて影(シャドー)のように追いかけて発音するトレーニング。

効果: リスニング力向上はもちろん、英語特有のリズム、イントネーションが身につき、「流暢さ」のスコアが劇的に向上します。

おすすめ教材: TED Talks、VOA Learning Englishなど、スクリプト付きで速度調整ができるものが良い。

2. 口頭英作文(瞬間英作文)で文の構築力を鍛える

やるべきこと: パートD対策として、簡単な日本語の文章を見て、瞬時に英語に直して口に出す練習。

効果: 「日本語→英語」の変換プロセスを高速化し、頭の中で文を組み立てるスピードを上げます。これにより「文章構文」のスコアアップに繋がります。

おすすめ教材: 『どんどん話すための瞬間英作文トレーニング』。

3. オンライン英会話で実践経験を積む

やるべきこと: 週に2〜3回、オンライン英会話で講師と話す機会を作る。フリートークだけでなく、VERSANTのパートF(自由回答)を想定し、特定のトピックについて40秒で話す練習などをリクエストすると効果的です。

効果: 実際の対人コミュニケーションを通じて、度胸と瞬発力を養います。

フェーズ3:58点以上(中上級者)目標は「表現の質と論理性」の向上

ネイティブと対等に議論できるレベルを目指すには、ただ話せるだけでなく、話す内容の質を高める必要があります。

1. パラフレージング(言い換え)の練習

やるべきこと: パートE(話の要約)対策として、一つの文章や短いパラグラフを、同じ意味のまま異なる単語や表現を使って言い換える練習をします。

効果: 語彙の運用能力が高まり、表現の幅が広がります。語彙スコアの向上に直結します。

2. PREP法を用いた論理的スピーキング

やるべきこと: パートF(自由回答)対策として、自分の意見を述べる際に以下の構成を意識する。

  • P (Point): 結論を先に述べる
  • R (Reason): その理由を説明する
  • E (Example): 具体例を挙げる
  • P (Point): 最後にもう一度結論を述べる

効果: 40秒という短い時間でも、聞き手に伝わりやすい、説得力のある話ができるようになります。

3. 多様なアクセントに慣れる

やるべきこと: VERSANTではアメリカ英語だけでなく、イギリス、オーストラリアなど様々な国のアクセントの英語が流れます。映画やニュース、ポッドキャストなどを活用し、多様な英語に耳を慣らしておくことがリスニング対策として重要です。

全レベル共通の対策

公式サンプルテストの活用: Pearson公式サイトで提供されているサンプルテストや、公式アプリ内の模擬テストは必ず受験しましょう。

テスト形式に慣れ、時間配分を体感することが本番でのパフォーマンスを大きく左右します。

VERSANT受験の申し込み方法から結果確認までの全手順と注意点

  • 受験料5,500円(税込)で個人申し込み可能
  • 受験番号(TIN)取得後、24時間365日いつでも受験開始可能
  • クリアな音声録音ができる環境準備がスコアに直結
  • テスト終了後数分で詳細なスコアレポートが確認可能

VERSANTは手軽に受験できるのが魅力ですが、スムーズに受験を完了するためには、事前の準備と手順の理解が重要です。

ステップ1:申し込みと受験番号(TIN)の取得

  • 公式サイトへアクセス: VERSANTの公式サイトにアクセスし、「個人で受験をご希望の方」を選択
  • 販売代理店を選択: 株式会社ディスコなどの販売代理店を通じて申し込み
  • 支払い: クレジットカードまたはコンビニ払いで受験料を支払い(5,500円税込)
  • 受験番号(TIN)の受け取り: 支払い完了後、数時間〜1営業日以内に受験番号がメール送付

ステップ2:受験環境の準備

VERSANTはAIによる音声認識で採点されるため、クリアな音声を録音できる環境がスコアに直結します。

  • 場所: 静かで雑音が入らない個室を選択(カフェやオープンスペースは避ける)
  • マイク: マイク付きの有線イヤホンやヘッドセットの使用を強く推奨
  • デバイス: スマートフォンアプリまたはPCのウェブブラウザから受験可能
  • 通知のオフ: スマートフォンは機内モード+Wi-Fi接続に設定

Bluetoothなどのワイヤレスイヤホンは遅延や接続切れのリスクがあるため使用禁止

ステップ3:テストの受験

  • 受験ページ/アプリにアクセス: メールの案内に従いテストページにアクセス
  • TINを入力: 取得した受験番号(TIN)を入力してログイン
  • マイクテスト: 受験前に音声が正常に認識されるか必ず確認
  • テスト開始: 約20分のテストを実施(一度開始すると中断不可)

ステップ4:結果の確認

テスト終了後、数分で採点が完了します。登録したメールアドレスに結果通知が届き、オンラインのスコアレポートにアクセスできるようになります。レポートでは総合スコア、サブスコア、そして改善のためのアドバイスなどを確認できます。

200社以上が導入!ビジネスシーンにおけるVERSANTの活用事例

  • 採用活動での客観的なスピーキング能力評価ツールとして活用
  • 社内英語研修の効果測定と個別学習プラン策定に使用
  • 海外赴任者選定の客観的基準として導入
  • 管理職昇格要件の一つとして目標スコアを設定

VERSANTは、その客観性と信頼性から、多くの先進的な企業で人事戦略の重要なツールとして活用されています。

1. 採用活動での活用(ソフトバンク株式会社)

ソフトバンクでは、グローバルに活躍できる人材を採用するため、新卒・キャリア採用の選考過程でVERSANTを導入しています。特に、応募者のエントリーシートや面接だけでは判断しきれない「実践的な英語スピーキング能力」を客観的なスコアで評価できる点を重視しています。これにより、入社後のミスマッチを防ぎ、即戦力となる人材を効率的に見極めることが可能になっています。

2. グローバル人材育成と昇格要件(楽天グループ株式会社)

社内公用語を英語としている楽天グループでは、社員の英語力向上のための指標としてVERSANTを活用しています。定期的に全社員がVERSANTを受験し、そのスコアを基に個別の学習プランを策定したり、英語研修の効果測定を行ったりしています。また、管理職への昇格要件の一つにVERSANTの目標スコアを設定することで、組織全体の英語力底上げを図っています。

3. 海外赴任者の選定基準

多くのグローバルメーカーや商社では、海外赴任者を選定する際の客観的な基準としてVERSANTスコアを利用しています。前述の通り、CEFR B1レベルに相当する47点を最低基準とし、赴任先の国やポジションに応じて、より高いスコア(例:マネージャークラスは58点以上)を求める企業が増えています。これにより、現地でスムーズに業務を遂行し、成果を出せる人材を的確に選抜しています。

これらの事例からわかるように、VERSANTはもはや単なる英語テストではなく、個人のキャリアと企業の成長を左右する重要な指標となっているのです。

まとめ:VERSANTで客観的なスピーキング力を武器にしよう

本記事では、AIスピーキングテストVERSANTについて、その仕組みからスコアの分析、TOEICとの換算、そして具体的な対策方法まで、網羅的に解説してきました。

VERSANTは、あなたの「本当に話せる英語力」を客観的な数値で証明してくれる、現代のグローバル社会における強力な武器です。

  • 現状把握: まずは一度受験し、自分の現在地を正確に把握しましょう。総合スコアだけでなく、4つのサブスコアにこそ、あなたの伸びしろが隠されています。
  • 目標設定: 自分のキャリアプランに合わせて、具体的な目標スコア(まずは47点、次に58点など)を設定しましょう。
  • 戦略的対策: 本記事で紹介したスコア別の対策ロードマップを参考に、自分の弱点を克服するための学習を今日から始めてください。

TOEICスコアだけではアピールしきれない、あなたの真のコミュニケーション能力。それをVERSANTという客観的な指標で示すことができれば、キャリアの可能性は間違いなく大きく広がります。

この記事が、あなたの英語学習の新たな一歩を踏み出すきっかけとなれば幸いです。

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この記事を書いた人

派遣会社社員として20年の経験を持ち、数多くの転職・キャリア支援を担当。派遣エージェントとして全国の拠点を回り、地域ごとの特色や企業のニーズを熟知。求職者一人ひとりに寄り添い、最適なキャリアの選択をサポートする転職スペシャリスト。

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