ワーキングホリデー（ワーホリ）はキャリアの遠回り？帰国後の転職活動

一概に不利とは言えません。むしろ、20代で培った社会人経験や専門スキルがあるため、現地でより専門性の高い仕事に就ける可能性があります。例えば、日本でマーケティング経験があれば、現地の企業でアシスタントとして働くチャンスも見つけやすいでしょう。重要なのは「年齢」そのものではなく、「これまでの経験」と「ワーホリ経験」をどう掛け合わせて、自身の市場価値を高められるかです。帰国後の転職でも、即戦力としてのアピールがしやすくなります。

国や都市、生活スタイルによりますが、最低でも100万円、余裕を持つなら150万円は準備することをお勧めします。費用を抑えるには、物価の安い地方都市を選ぶ、渡航初期はシェアハウスを利用する、自炊を徹底するなどの方法があります。しかし、最も効果的なのは、できるだけ早く現地で仕事を見つけることです。そのためにも、日本にいるうちから語学学習や仕事探しに関する情報収集を進めておくことが重要です。

行くことは可能ですが、得られる経験の質が大きく変わります。英語力が低いと、仕事の選択肢が日系の飲食店やクリーニングなどに限定されがちです。最低でも中学レベルの基礎文法を復習し、オンライン英会話などで話すことに慣れてから渡航することを強く推奨します。最初の数ヶ月を語学学校に通う計画を立てるのも良いでしょう。投資した時間とお金に見合う経験を得るためには、事前の語学準備が不可欠です。

キャリアの方向性によります。オーストラリアは最低賃金が高く、自然も豊かで、比較的仕事が見つけやすいため、初めての海外経験を積みながら、実践的な英語力と資金をしっかり得たい方におすすめです。一方、イギリス（YMS）はヨーロッパの中心で、金融、IT、アート、ファッションなど専門分野でのキャリアを追求したい方にとって魅力的な環境です。ただし、物価が高く、仕事探しも競争が激しい傾向にあります。ご自身の専門分野とライフプランに合わせて選びましょう。

2025年現在、日本のパスポート保持者に対して、公式に年齢制限なしのワーキングホリデー協定を結んでいる国はありません。ほとんどの国が30歳を上限としています。しかし、ワーホリ制度以外にも、学生ビザで就労が許可されている国や、専門スキルを活かした就労ビザなど、海外で働く方法は複数存在します。31歳以上の方は、留学エージェントやビザコンサルタントに相談し、ご自身の経歴に合った渡航方法を探すことをお勧めします。

理想は、帰国の2〜3ヶ月前から情報収集を開始し、帰国後すぐに本格的な活動に移れるように準備しておくことです。現地にいる間に、日本の転職サイトに登録し、どのような求人があるか市場の動向を掴んでおきましょう。自己分析や職務経歴書のドラフト作成も進めておくとスムーズです。帰国後、ブランク期間が長引くのは避けたいため、計画的なスケジュール管理が重要です。

「職務経歴」の一部として、期間、国、具体的な業務内容、そして最も重要な「実績」と「得たスキル」を詳細に記述します。例えば、「多様な文化背景を持つ同僚と協働し、月間売上目標を120%達成した」といった具体的な数値を盛り込むと説得力が増します。また、その経験を通じて得た「異文化適応能力」「課題解決能力」「主体性」といったポータブルスキルを明記し、応募企業の求める人物像と結びつけてアピールすることが鍵となります。