「フェルミ推定はくだらない」は本当?GAFAも採用する問題解決技術の全て

フェルミ推定で鍛える論理的思考力と問題解決能力

フェルミ推定とは、正確な数値が不明な問題に対して、論理的な思考プロセスと合理的な仮説を積み重ねて、短時間で概算値を導き出す思考技術です。答えの正確さよりも「思考の構造化」と「仮説構築力」が重要で、複雑な問題を分解し、未知の課題に対応する実践的な問題解決能力と論理的思考力を効果的に鍛えることができます。

簡単まる分かりガイド

フェルミ推定 インフォグラフィック

フェルミ推定 完全ガイド

論理的思考力と問題解決能力を鍛える実践的思考技術

フェルミ推定とは?

正確な数値が不明な問題に対し、論理的な思考と合理的な仮説を積み重ね、短時間で「おおよその桁数」を算出する思考技術です。重要なのは答えの正確さではなく、結論に至るまでの思考プロセスそのものです。

実践4ステップ

この手順で、どんな難問も分解できる

1

前提の確認

問題の定義を明確にし、どのようなアプローチで解くかを設定します。

2

式の分解

問題を計算可能な小さな要素に分解し、ロジックツリーを構築します。

3

仮説設定

分解した各要素に、知識や常識から「確からしい数値」を置きます。

4

計算と検証

全体を計算し、現実離れしていないかリアリティチェックを行います。

身につく3つの思考技術

分解思考(ロジックツリー)

巨大な問題を手に負えるサイズの要素に分解する力。

MECE(モレなく、ダブりなく)

分解した要素の合計が全体と一致するよう、論理的に整理する原則。

仮説構築力

既知のデータや常識から、未知の数値を「確からしく」設定する力。

「くだらない」は誤解

これは間違い ✗

正解を当てるクイズ

答えの数値が重要

本当の価値 ✓

思考プロセスの訓練

結論への道筋が重要

一見無意味に見えるお題こそ、純粋な思考力を試すための優れたトレーニングツールです。

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フェルミ推定に関する よくある質問(FAQ)
数学や物理が苦手でも、フェルミ推定はできますか?

はい、全く問題ありません。フェルミ推定で使う計算は、基本的に四則演算のみです。高度な数式や物理法則の知識は不要です。重要なのは、計算能力よりも、問題をいかに論理的に分解し、妥当な仮説を立てられるかという思考力です。

面接でフェルミ推定の問題が出された場合、どこを見られていますか?

面接官は、最終的な答えの数値よりも、以下の3点を重視しています。①思考プロセス:論理的に問題を分解し、構造化できているか。②コミュニケーション能力:自分の考えを分かりやすく説明し、面接官との対話を通じて思考を深められるか。③ストレス耐性・柔軟性:予期せぬ質問や指摘に対して、冷静かつ柔軟に対応できるか。

仮説の数値が全く見当もつかない場合はどうすれば良いですか?

まずは、自分が知っている数値から類推できないかを考えます。例えば、「国内の美容室の数」が分からなければ、「国内のコンビニの数」(約5.5万店)を基準に、「コンビニよりは多いか、少ないか?」と比較検討から入ります。それでも分からない場合は、「分かりませんので、仮に〇〇と置かせていただきます」と正直に伝え、その前提で論理を進めることが重要です。

答え合わせはした方が良いのでしょうか?

練習段階では、答え合わせをすることをお勧めします。ただし、目的は自分の答えが合っていたか間違っていたかを確認することではありません。実際の数値と自分の推定値の「差」が、どの仮説のズレから生じたのかを分析・考察すること(=デルタ分析)が、次につながる最も重要な学習です。

フェルミ推定の練習は、1日にどれくらいやれば良いですか?

時間の長さよりも、継続することが重要です。まずは1日1問、10分でも構いません。通勤電車の中や昼休みなど、隙間時間を使って「世の中のあらゆるものを数値化してみる」という意識を持つことが、思考の習慣化につながります。

「くだらない」お題を練習するモチベーションが維持できません。

そのお題が、自分の興味のある分野や仕事にどう繋がるかを想像してみましょう。例えば、「日本のポストの数」というお題なら、「もし自分が物流サービスの新規事業を考えるなら、このポスト網をどう活用できるか?」といった視点で取り組むと、単なる思考ゲームではなく、実践的なビジネスシミュレーションとして楽しむことができます。

フェルミ推定で鍛えた能力は、AI時代に不要になりますか?

むしろ、その価値はさらに高まると考えられます。AIは膨大なデータから最適解を導き出すのは得意ですが、「そもそも何を問題として設定すべきか」「どのような仮説を立てて分析させるべきか」といった、思考の出発点を設計するのは人間の役割です。フェルミ推定で養われる問題設定能力や仮説構築力は、AIを使いこなす側になるために不可欠なスキルとなるでしょう。

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この記事を書いた人

派遣会社社員として20年の経験を持ち、数多くの転職・キャリア支援を担当。派遣エージェントとして全国の拠点を回り、地域ごとの特色や企業のニーズを熟知。求職者一人ひとりに寄り添い、最適なキャリアの選択をサポートする転職スペシャリスト。

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