公認会計士になるには?試験の難易度・勉強法から監査法人の実態、その後の転職先まで徹底網羅
公認会計士試験は、合格率約10%前後、必要勉強時間3,500時間以上と言われる日本最難関の国家試験の一つです。しかし、その困難を乗り越えた先には、経済社会の根幹を支える監査法人での安定したキャリアと高年収、さらにはコンサルタントやCFO、独立開業といった無限のキャリアパスが拓けています。
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公認会計士への道|試験の難易度と監査法人のキャリアを完全網羅【2025年最新版】
公認会計士への道
試験の難易度と監査法人のキャリアを完全網羅【2025年最新版】
試験のリアルな難易度
約7-8%
最終合格率
(2022-2024年実績)
3,500+
平均総勉強時間
(毎日3時間で約3.2年)
75+
要求される偏差値レベル
(最難関大学レベルに匹敵)
2段階選抜の試験制度
記述式 / 年1回実施 (短答式合格者のみ)
- ✓会計学
- ✓監査論
- ✓企業法
- ✓租税法
- ✓選択科目 (経営学など)
監査法人でのキャリアと年収
スタッフ (1〜4年目)
年収: 550〜750万円
監査手続の担当者として、会計士としての基礎を築く。
シニアスタッフ (5〜8年目)
年収: 800〜1,000万円
現場リーダーとしてチームをまとめ、クライアントとの交渉も担う。
マネージャー (9年目〜)
年収: 1,000〜1,300万円
監査チーム全体の責任者として、高度な専門的判断を行う。
パートナー (社員)
年収: 1,500万円〜
監査法人の共同経営者。監査報告書の最終責任者。
公認会計士に関する よくある質問(FAQ)
- 社会人や主婦でも合格できますか?
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はい、可能です。実際に、働きながら、あるいは子育てをしながら合格を勝ち取る方は毎年一定数います。ただし、学生に比べて学習時間の確保が難しいことは事実です。通勤時間や早朝・深夜の時間を活用するなど、徹底したスケジュール管理と強い意志が必要です。予備校の通信講座などを活用し、自分のペースで学習を進める方が多いです。
- 大学の学部は経済学部や商学部でないと不利ですか?
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全く不利ではありません。合格者に占める法学部や理工学部、文学部出身者の割合も高く、出身学部と合否に直接的な相関関係はありません。会計の知識はゼロからスタートする人がほとんどなので、どの学部からでもスタートラインは同じです。重要なのは、大学名や学部ではなく、合格したいという強い気持ちと努力です。
- 簿記の知識は必要ですか?いきなり公認会計士の勉強を始めても大丈夫ですか?
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必須ではありませんが、日商簿記2級、できれば1級レベルの知識があると、学習の導入が非常にスムーズになります。特に財務会計論は、簿記の知識がベースとなるためです。多くの予備校では、簿記の入門講座がカリキュラムに含まれているため、初学者でも安心して始めることができます。まずは簿記3級から学習を始め、会計の世界に触れてみるのも良いでしょう。
- 英語力は必要になりますか?
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試験合格に英語力は必須ではありません。しかし、実務では英語力が求められる場面が非常に多くあります。特にBIG4などの大手監査法人では、外資系企業や海外に拠点を持つグローバル企業のクライアントが多いため、英文の資料を読んだり、海外のチームとメールでやり取りする機会は日常的です。英語力があれば、キャリアの選択肢は格段に広がります。
- 暗記が苦手なのですが、合格は難しいでしょうか?
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公認会計士試験は、単なる暗記試験ではありません。もちろん、監査論や企業法など、一定の暗記が必要な科目もあります。しかし、それ以上に重要なのは、なぜそのようなルールになっているのかという「理由」や「趣旨」を理解し、それを具体的な事例に当てはめて考える「思考力」です。丸暗記に頼るのではなく、常に「なぜ?」を問いながら学習を進めることが合格への近道です。
- 合格後の就職活動は大変ですか?売り手市場と聞きましたが本当ですか?
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はい、本当です。公認会計士試験合格者の就職状況は、極めて良好な「売り手市場」です。多くの監査法人は常に人材を求めており、合格発表後に行われる合同就職説明会では、各法人が優秀な人材を獲得しようと積極的にアピールします。合格者の多くは、BIG4をはじめとする大手監査法人に就職していきます。コミュニケーション能力などに著しい問題がなければ、就職先に困ることはまずないと考えてよいでしょう。
- USCPA(米国公認会計士)との違いは何ですか?どちらを目指すべきですか?
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日本の公認会計士は日本の会計基準や法律に基づき、日本国内での監査証明業務が可能です。一方、USCPAは米国の会計基準に基づく資格で、国際的な知名度が高いのが特徴です。日本で監査業務を行いたいのであれば、日本の公認会計士資格が必須です。将来的に海外で働きたい、外資系企業でキャリアを築きたいという志向が強い場合は、USCPAも有力な選択肢となります。難易度は一般的に日本の公認会計士の方が高いとされています。
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この記事を書いた人
派遣会社社員として20年の経験を持ち、数多くの転職・キャリア支援を担当。派遣エージェントとして全国の拠点を回り、地域ごとの特色や企業のニーズを熟知。求職者一人ひとりに寄り添い、最適なキャリアの選択をサポートする転職スペシャリスト。